荒戸山

荒戸山

  東城(とうじょう)より新見に通ずる野馳の路上より眺むれば、東方はるかに群山の上に、恰(あたか)も鍋を伏せたるが如き、ほゞ圓錐狀の高山あり。全山老樹茂生(もせい)し山容頗(すこぶ)る温雅なり。人稱(しよう)して備中の鍋山(なべやま)と言ふ。近年阿哲富士として讃美せらる。標高七百六十米にすぎざるも、高臺上(たかだいじょう)にありて群峰を擢(ぬき)んずるを以て、目標として認識せらる。 (中略) 春は若葉によく夏の靑葉によし、秋は紅葉の美あり冬は雪の大景あり。殊に秋霜(しゅうそう)樹葉を染むるに至れば滿山の紅葉花よりも紅にして、耕夫(こうふ)も鍬(くわ)を止め樵婦(しょうふ)も鎌を止めて、歎美(たんび)措(お )かず。山麓に荒戸神社あり。老樹鬱蒼(うっそう)昼尚暗き裡に、柏手の音のこだまに響きて聞ゆるは、塵寰(じんかん)を脱するの思あり。全山玄武岩よりなる塊狀(かいじょう)火山にして、圓錐狀をなせるは自然の岩流によるものか。 「阿哲郡誌抜粋」

 


 

所在地:新見市哲多町田淵
種別:山(標高761.8m)
主な保護体制:市指定天然記念物・保健保安林・県指定郷土自然保護林(荒戸山自然林)

「自然 学術」
 ・山中はブナ科のコナラ・ミズキ科のクマノミズキ・カバノキ科のイヌシデ・ウコギ科のハリギリなどの巨木の原生林が見える。
・200万年前に噴出した火山(釣鐘のような形をしていることから学問的には、「トロイデ」と言われる)。
・火山は玄武岩から成り立っており、山中には玄武岩の柱状節理が露出している。

参考
柱状節理は兵庫県の玄武洞、福井県の東尋坊などにも見られる。
・軽装登山可

 


荒戸山

荒戸山

柱状節理


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